2026-01-30

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九尾狐異文③(前記)

《九尾狐異文抄》今は昔、ある帝の御代に、世に語り伝へられぬ異事ありけり。都の内裏に、一人の女房あり。名を真々藻といふ。人の姿なれど、その在り様いとあやしく、しかれども誰一人として、その正体を疑ふ者なかりけり。御前に侍りては言葉やさしく、心静...
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九尾狐異文③

荒れ野を風が走る。草の色は褪せ、寂れた野道には人影もまばら。時は移り、真々藻が封印されてから数百年の時が過ぎた栄華を極めた世は遠く過ぎ去り、今は群雄割拠の戦乱の時代。民は不安を抱え、諸国に怪異と災厄の噂が満ちていた。その野道を一人歩む僧がい...