イベント内で使用したセリフを抜粋して、以下に記載いたします。
【禅都銀行】
◆玄道
……皆、よく集まってくれた。
此度は、そなたらに力を借りたい件があり、こうして集まってもらった。
我らはしばらく前より、各地を巡る旅をしておる。
山を越え、里を渡り、人の世に潜む怪異や妖を祓いながらな。
そして数日前、とある峠道へ差し掛かった折
山中にある小さな茶屋へ立ち寄ったのだ。
古びた茶屋であった。
街道を行き交う旅人も少なく、静かな場所であったが……
茶屋の老婆は、我らの姿を見るなり妙な顔をした。
そして、この先へ進むのはやめた方が良いと忠告してきたのだ。
理由を尋ねると、老婆は峠の向こうにある村落の話を聞かせてくれた。
その村は、小さな寒村であったそうだ。
畑を耕し、狩りをし、慎ましく暮らすだけの、どこにでもある村であったらしい。
豊かではないが、穏やかな土地であったと聞く。
……だが少し前、その村は妖魔によって滅ぼされた。
ある夜、突如として妖魔が現れ、村を襲ったのだという。
村人たちは逃げ惑い、抵抗した者もいたそうだが、
結果として生き残った者はいなかったそうだ。
老婆の話では、村へ様子を見に向かった者たちが見たのは
壊された家々と、血に染まった村の跡だけだったそうだ。
以来、その村は廃村となった。
夜になれば獣のような唸り声が響き、闇の中を何かが徘徊するともいう。
近隣の者たちは恐れ、今では誰一人として近づこうとせぬそうだ。
……だが。
老婆は、そこで奇妙な話を口にした。
滅びたはずのその村で、幼い男児の姿が目撃されるというのだ。
夜の村を歩いていた。
誰かを探すように彷徨っていた。
遠くから泣き声を聞いた。
そのような噂が、近隣の村々で囁かれているらしい。
しかし、その子供が何者なのかは分からぬ。
生き残りなのか、亡者なのか……あるいは妖魔が見せる幻なのか。
確かめようとする者もおらぬ。
妖魔の住処となった村へ、自ら足を踏み入れたいと思う者などおらぬからな。
◇おさき
そのかわいそうな子を助けてあげたいの!!
ずっとに一人ぼっちなんて…
わたしだったらないちゃうもん!!
◆玄道
老婆は、触れてはならぬものもあるとも言っていた。
確かに亡者や怪異に情をかければ、時に命を落とすこともある。
それは事実だ。
だが――妖魔が人を喰らい、魂を縛ることは決して珍しいことではない。
強い未練を抱いた者。
無念のうちに命を落とした者。
そうした魂が妖気に囚われ、この世へ繋ぎ止められることがある。
もし、その少年がそうした存在であるならば。
独り、滅びた村で彷徨い続けているのだとしたら。
それを放置するわけにはいかぬ。
そして当然ながら、妖魔そのものも見過ごせぬ。
村一つを滅ぼしたほどの存在だ。
放置すれば、いずれ別の村や旅人たちにも牙を剥くであろう。
故に我らは、その村へ向かうことを決めた。
妖魔を討つため。
そして、彷徨う魂があるのなら救うためにな。
……だが、老婆の話が真実であるならば、相手は並の怪異ではあるまい。
村を覆う妖気も相当なものと考えられる。
我らだけでは、対処しきれぬ可能性もある。
そこで、そなたらに頼みたい。
我らと共に、滅びた村落へ赴いてはくれぬか。
村に巣食う妖魔を討ち、残された魂を救うために。
無論、危険な旅となるだろう。
妖魔との戦いは避けられぬ。
我らは六道四生順逆の境は覚悟の上なれど、
それでも力を貸してくれるという者は、どうか我らに同行してほしい。
独り泣く子を捨てておくのは忍びないでな……
(プレイヤーの反応待ち)
そうか、ご助力かたじけない。
◇おさき
ねえ玄道
行く前にみんなにチャットにはいってもらったら?
そうしたら、はぐれても声が届くんじゃないかな
◆玄道
そうじゃな、それがよかろう。
さて、どのチャットがよいかの。
◇おさき
Asuka EM Eventとかどうかな。
わかりやすくない?
◆玄道
そうじゃな、それがよかろう。
◇おさき
あーあー
わたしのこえ聞こえるかな?
(反応待ち)
聞こえているようだね、よかった!!
◆玄道
では移動するとしよう。
転移門を開く故、転移門の先で落ち合おう。
【峠の茶屋】
◆玄道
……見えてきたな。
あれが件の茶屋だ。
◇おさき
あっ、本当!
おばあちゃん、いるかな。
●老婆
……おや。本当に戻ってきおったか。
◇おさき
おばあちゃん!
無事でよかった!
●老婆
無事も何も、わしはこんな山奥で茶屋をやるしかないからな…… じゃが、ここ数日は様子がおかしい。
◆玄道
ふむ、うっすらと妖気が漂っておるな。
●老婆
夜になると山から嫌な気配が流れてきよる。
◇おさき
…………っ。
◆玄道
どうした、おさき。
◇おさき
なんだか、あっちから嫌な感じがする……。
空気が重いっていうか……息苦しい感じ。
◆玄道
妖気が濃くなっているのだろう。
この辺り一帯にまで流れ始めている。
●老婆
やはり、あの村で何か起きておるのか……。
◆玄道
可能性は高い。
これほどの妖気、自然に発生するものではない。
◇おさき
玄道! あれ……!!
◆玄道
……来るぞ。
皆、警戒せよ!
●老婆
ひっ……!
(戦闘)
◆玄道
……どうやら片付いたようだな。
◇おさき
はぁ……びっくりした……。
あんな妖魔まで出るなんて……。
●老婆
なんまんだぶ、なんまんだぶ…… 本当に出おった……。
◆玄道
小物ばかりだったが、数が多かった。
廃村から流れ出た妖気に引き寄せられたのだろう。
◇おさき
前に来た時より、ずっと妖気が強くなってる……?
◆玄道
ああ。
妖気が山全体へ広がり始めている。
このまま放置すれば、いずれ近隣の村にも被害が及ぶだろう。
●老婆
や、やはり行くのか……? あの村へ……。
◆玄道
行かねばならぬ。
既に妖気はここまで溢れ出している。
元凶を断たねば終わらぬだろう。
◇おさき
……男の子も、まだ村にいるかもしれないもんね。
●老婆
本当に行くというのかい…… 命を落とすかもしれんのだぞ。
◆玄道
承知の上だ。
だが、見過ごすわけにはいかぬ。
●老婆
……なら、せめて気をつけなされ。あの村へ続く古道は、今や死の道じゃ。
◆玄道
忠告、感謝する。
◇おさき
おばあちゃん、またねっ!
◆玄道
皆、助力感謝する。
これより廃村へ向かう。
妖気の中心――そこに元凶がいるはずだ。
どうか引き続き、力を貸してほしい。
転移門を開く故、転移門の先で落ち合おう。
【廃墟の村】
◆玄道
……どうやら、ここが件の廃村らしい。
妖気が濃く、空気までも淀んでおるな。
◇おさき
お家も畑も、みんな壊れてる……。
これじゃ、本当に誰も住めないね……。
◆玄道
皆、油断するな。
妖気が村全体に染みついている。
◇おさき
……玄道。
あそこに、誰かいるみたい……!
〇三吉
あれ……? 見かけない女の子だな、旅の人かい?
◆玄道
そなた、この村の子か。
名を聞かせてもらえるか。
〇三吉
おいらは三吉っていうんだ。
◇おさき
三吉……。
ずっとここに一人だったの?
〇三吉
ああ。おっ父もおっ母も帰ってこないんだ。村のみんなも、急にいなくなっちゃってさ。
◆玄道
何があったか、覚えておるか?
〇三吉
おいら分かんないんだ。気づいたら、誰もいなくなってた。
◇おさき
…………っ。
〇三吉
でもおいら、おっ父たち待ってるんだ。きっと、そのうち帰ってくるからさ。
◆玄道
……そうか。
ずっと独りで待っておったのだな。
〇三吉
それよりも、おいらもう死ぬほど腹減ってるんだ。なんか食べ物、持ってない?
◇おさき
玄道……。
この子に何か食べさせてあげたいよ。
◆玄道
ああ、そうしよう。
幸い、穀物ならまだ残っている。
◇おさき
わたし、海辺へ行ってなにかとってる!
◆玄道
気をつけて行くのだぞ。
妖気が強く、周囲も危険だからな。
◇おさき
うんっ! すぐ戻ってくるからね!
(おさきが海辺に走って行ってもどってくる)
◇おさき
玄道ーっ!
大きい白なまこ、いっぱい採れたー!
◆玄道
ほう、これは見事なものだ。
これなら十分な量が作れそうだな。
〇三吉
白なまこって、うまいのか? おいら食べたことないや。
◆玄道
雑炊にすれば滋養もある。
今のそなたには丁度良いだろう。
◇おさき
わたし、お米研ぐね!
三吉、もう少し待っててね!
◆玄道
では、支度を始めるとしよう。
皆も少し休んでいてくれ。
〇三吉
うん! なんかいい匂いしてきた気がする!
◆玄道
白なまこは細かく刻み、穀と共に煮る。
味付けは塩だけで十分だろう。
◇おさき
わぁ……。
なんだか体が温まりそうね!
◆玄道
……よし、出来上がった。
白なまこ雑炊だ、遠慮なく食べるといい。
〇三吉
いただきますっ! ……うわ、これすっげぇうまい!
◇おさき
本当!? よかった!
いっぱいあるから、たくさん食べてね!!
〇三吉
あったかいなぁ…… なんか、おっ母のご飯みたいだ……。
◇おさき
…………っ。
玄道……。
◆玄道
ああ、少しは落ち着いたようで何よりだ。
〇三吉
久しぶりに腹いっぱい食べた気がする。なんか、眠くなってきちゃったよ。
◆玄道
……む。
皆、警戒しろ。妖気が強まっている。
◇おさき
さっきより空気が重いです……!
なんだか嫌な感じがします!
◆玄道
来るぞ。
どうやら妖どもが寄ってきたようだ。
(戦闘)
◆玄道
……どうやら片付いたようだな。
先ほどより妖気がさらに濃くなっている。
……転移門か。
妖気の流れが、集まってきている。
〇三吉
な、なんだこれ……!? うわっ、体が引っ張られる……!
◇おさき
三吉っ!?
だめ、そっち行っちゃ危ない!
〇三吉
た、助け――っ!!
◇おさき
三吉ーっ!!
◆玄道
くっ……間に合わなかったか。
◇おさき
消えちゃった……。
三吉、連れていかれちゃったよ!!
◆玄道
……おそらく、転移門の先にこの村を滅ぼした元凶おるのだろう。
◇おさき
行こう、玄道!
三吉を助けないと……!!
◆玄道
ああ。
皆、ここから先は命の保証はできぬ。
それでも良いという御仁だけ参られるがよい。
……参るぞ。
【ボス戦】
◆玄道
……ここが転移門の先か。
妖気が渦を巻いている……皆、警戒せよ。
◇おさき
空気が重い……。
ここ、怨霊の結界なの?
◆玄道
ああ、この場そのものが、怨念によって歪められている。
◇おさき
玄道!なにか来るよ!!
◆玄道
……現れたか。
この怨霊こそ、村を滅ぼした元凶だろう。
皆、この怨念を断ち切るぞ!
(ボス戦)
◆玄道
……終わった、か。
◇おさき
妖気が消えた……
玄道! 転移門が開くよ!
◆玄道
外へ繋がっているようだな。
皆、戻るとしよう。
【峠の茶屋】
◆玄道
……どうやら、無事に戻れたようだな。
ここは峠の茶屋の前か。
●老婆
おおっ!?あんたら、無事じゃったか!
◆玄道
ああ、どうにか妖魔は討ち果たした。
●老婆
そうかい、そうかい! それじゃあ、あの嫌な気配も消えるんじゃな!!
◇おさき
山の雰囲気も元にもどってるね
〇三吉
…………あれ?
◇おさき
三吉、どうしたの?
〇三吉
おいらここ、知ってる! ここ来たことある!!
◇おさき
ほんとう!?
●老婆
……ん? おめぇ、その顔……。
◆玄道
どうかされたのか!?
〇三吉
あれ……? 茶屋のおばちゃん……?
◇おさき
……っ!?
●老婆
おめぇ……三吉か! 三吉なのか、おめぇ!!
◇おさき
おばあちゃん、三吉を知ってるの!?
●老婆
当たり前じゃ! この辺りの村の子供なんざ、皆顔見知りじゃったわ!
◆玄道
……そうか……
〇三吉
あ…… おいら思い出してきた……。
◆玄道
……無理に言葉にせずともよい。
〇三吉
いや……大丈夫、おいらちゃんと思い出さなきゃ。
◇おさき
三吉……。
〇三吉
あの日、夜になってから村に変な化け物が来たんだ。
◇おさき
…………っ、
〇三吉
おっ父がおいらを逃がそうとして……。おっ母も、早く逃げろって……。
◆玄道
そうか、よい両親だったのだな。
〇三吉
でもおいら、怖くて動けなくて、それで……。
◆玄道
……もうよい。
その先は語らずとも分かる。
〇三吉
……うん。おいら、あの時死んじゃったんだな。
◇おさき
三吉……、
〇三吉
でもさ、不思議なんだ。今は、あんまり怖くないんだよ。
◆玄道
怨念より解き放たれたからだ。
そなたの魂は、ようやく自由になったのだ。
〇三吉
……そっか。じゃあおいら、おっ父たちの所へ行けるのかな。
◇おさき
行けるよ……。
お父さんもお母さんもきっと、向こうで待っとる。
〇三吉
へへ、じゃあ、急がないとな…… 雑炊、すっげぇうまかった!あんなうまい飯、久しぶりだったよ!
◆玄道
口に合ったなら何よりだ。
●老婆
三吉……達者でなぁ……。
◆玄道
死出の旅路はくらい、気を付けてい逝くがよい。
〇三吉
うん! 茶屋のおばちゃんも元気でな!
(三吉が消える)
◆玄道
……逝った様じゃな。
◇おさき
光になって……消えちゃた……。
●老婆
じゃが、あれでええんじゃ。あの子も、ようやく両親の元に逝けたんじゃからな。
◆玄道
そうだな。
◇おさき
……うん。
●老婆
本当にありがとうよ。あんたらがおらんかったら、あの子は今も苦しんどった。
◆玄道
礼には及ばぬ。
我らは為すべきを為しただけだ。
◇おさき
はぁ……。
なんだか、急にお腹空いてきた……。
◆玄道
先ほどまで戦っていたからな。
疲れも出たのだろう。
◇おさき
わたし、甘いもの食べたい!
お団子とか、おまんじゅうとか!
●老婆
はっはっは! 悪いが今日は甘味を切らしとるんじゃ。
◇おさき
ええーっ!?
そんなぁ……。
◆玄道
次の街へ行けば茶店もあるだろう。
甘味ならそこで食べればよい。
◇おさき
本当!?
じゃあ急がなくっちゃね!
◆玄道
こら、おさき。
そんなに慌てる必要は――。
◇おさき
甘いものは待ってくなれないのよー!
おばあちゃん元気でねー!
◆玄道
……まったく。
●老婆
本当に助かったよ。どうか道中、気をつけてな。
◆玄道
ああ、ではな。
●老婆
……やれやれ。賑やかな旅僧たちじゃったわい。
ー おしまい ー
