イベント内で使用したセリフを抜粋して、以下に記載いたします。
【禅都銀行前】
◆玄道
「ふむ……」
「そなたら、腕の立つ旅の衆とお見受けする。」
「実は頼みたいことがあるのだ。」
「愚僧は玄道。」
「各地の穢れを祓い、」
「人々を怪異より救う旅をしておる。」
「近くの山中に、殺生石と呼ばれる」
「禍々しき石があるとの噂が立っておる。」
「古に封じられし妖の力が宿り、」
「今なお脈動を止めぬ曰くつきの岩だ。」
「この岩について愚僧も調べてみた。」
「近隣の寺院にあった『九尾狐異文抄』という書物に」
「この様に記されておった。」
「かつて時の主上に入内した妖が居ったそうだ。」
「だが、入内したすぐ後に主上が病に臥せってな」
「宮廷お抱えの呪術師が妖の正体を見破り、」
「病の原因は妖にありとして討伐しようとしたが力及ばず」
「兵部卿の兵と神器《大蛇の杖》の力を合わせ」
「なんとかこの曰くつきの岩、殺生石へ封じたのだそうな。」
「しかし此れには別の話もあってな、」
「実はこの宮廷お抱えの呪術師は宮廷の実権を握るため」
「都に淀みし穢れを主上に集め呪殺しようとしたらしい」
「その行いを止めるため入内した妖がその一身に穢れを受け」
「主上の身代わりになったというのだ」
「主上は助かったが妖は穢れのせいで正気を失い、」
「果てには二面宿儺の鬼を呼び出してしまったのだという。」
「二面宿儺は兵部卿の軍により討伐されたのだが、」
「穢れに侵された妖は元に戻れず殺生石に封印された」
「という事らしい。」
「なにぶん古い話でどちらが本当の話かわからないのだが」
「もしかしたらどちらのはなしも眉唾なのかもしれぬな」
「ただ、この主上は即位後2年で退位し出家したらしい。」
「不思議な事に呪術師も宮廷を辞して出家したらしいがな」
「話しは戻るが、ここ数日その岩が光り、地を震わせ、」
「夜な夜な泣き声が響くとの報せが相次いでおるらしい。」
「これを放置すれば、村々にも災いが及ぶやもしれぬ。」
「ゆえに、これより殺生石の地へ向かい、」
「その正体を確かめ、しかるべき対処をせねばならぬ。」
「だが、あれは“古き妖の封滅の石”。」
「ただの僧ひとりで臨むには危険が過ぎる。」
「そなたらの力を、護りとして借りたい。」
「あの石の奥には……まだ“声”がある。」
「何かが呼んでおる、それを確かめねばならぬのだ。」
「だが、愚僧の姿を見て判ると思うが」
「生憎と報酬になる様な金銭は持ち合わせておらぬ」
「無報酬ではあるが、これも功徳を積むと思い」
「共に来てはくれぬか。」
…… 間 ……
「そうか、ありがたい感謝する。」
「では行くとするか。」
【第一の結界】
◆玄道
「そなたら、待たれよ。」
「どうやらここより先は、ただの山路にあらず。」
「わしの“浄眼”が、常人には映らぬ穢れの流れを捉えておる」
「感じられるか? あの淀み……」
「殺生石の方角より立ちのぼる禍の気、」
「もはや人の手に負える域を超えておる。」
「しかも何者かが、この地を“閉ざし”ておる。」
「宮中お抱えの呪術師が残した結界と式神どもであろうな。」
「式神の名は判らぬが、封印の地に近づく者を拒むため、」
「主なき今も命だけを果たそうとする、哀れな守り手よ。」
「どうやら、わしらは結界を越えたらしいな。」
「皆の衆、覚悟を固めて進まれよ。」
「ここより先は、退くも進むも命がけとなろう。」
「……あれは牛頭馬頭か? 式神の様だな、」
「さぁ、腕を示すときぞ!!」
…… 間 ……
「ふう、準備運動に丁度よかったな。」
「では先に進もう。
【第二の結界】
◆玄道
「ふむ、次の結界か、」
「……今の声、ただの獣のものではないな。」
「古来より“よくないもの”があらわれる際に」
「聞こえると伝わる影の鳴き声……」
「恐らく鵺であろう。」
「第二の結界、推して参る!!」
…… 間 ……
「……宮中呪術師が遺した第二の守りも遂に消えたか。」
「殺生石の封じられし地は、この先の谷の様だが…」
「む、転移門が開こうとする気配がする……」
「どうやら最後の試練ということであろう。」
「そなたら、生きて戻るのだぞ」
【ボス戦闘、暗黒宿儺を討ち果たした後】
「そなたら、無事か!?」
「どうやら今の妖は封じられていた穢れが具現化した物の様だ。」
「やはり、そなたらと一緒に来てよかった。」
「愚僧だけでは危ういところであったわ。」
「む、また転移門が開こうとする気配がする……」
「どれ、先に進むとしよう」
「果たしてこの先に何が…」
【封印の地】
◆玄道」
「……ここが“封印の地”。」
「千年前に妖が封じられた場所か。」
「具現化した穢れを倒したことでようやく場が整った。」
「……今、天と地の気が静まりゆく。」
「闇に沈める穢れの脈――その全てが、我が眼前に姿を顕した。」
「聖なる“浄眼”よ、久遠の理を映し示せ。」
「封ぜられし裂目、その一点……いま我に見せよ。」
「ここじゃ……ここにプレッツェンポイントが潜んでおる。」
「千年の封印の流線が一点に収束し、石を繋ぎ止めておる」
「……そこを断てば、封は砕ける」
「南無浄天……封印よここに尽きよ」
「砕ッ――!」
(殺生石が割れる)
「……終わった、か。」
「封じられておったのは妖ではない。」
「人を想い、人を護ろうとした魂の残滓よ。」
「……浄眼に映るは、穢れに削がれた魂の奥。」
「長き怨と嘆きが剥がれ落ち、」
「残ったのは……最も澄みし頃の魂か。」
「なるほどな。」
「若返ったのでも、時を遡ったのでもない。」
「苦しみの果てに、本来あるべき姿へ還ったのだ。」
◆真々藻の魂」
「……ここは……?」
「わたくし……ひとり……?」
(きょろりと辺りを見回す。その仕草は幼く、戸惑いに満ちている)
「主上……?」
「主上は……どこ……?」
(胸元に手を当てる。鼓動を確かめるように、指先が震える)
「ああ……。」
(胸元に触れ、震えるように呟く)
「もう一度主上と会えたなら……」
「少しだけ……」
「身なりを整えて……」
「主上の隣を、並んで歩いてみたかった……」
「一緒に露店を見て回る……あの人と一緒に……」
(静かに、しかし涙が溢れる)
「……でも……主上はもういない……」
「あれから……長い時が過ぎてしまったのだもの……」
(涙が地に落ちる。やがて顔を上げ、歪んだ笑みで空見る)
「もうどうでもいい……」
「あの人がいない世界なんて……意味がないもの……」
(声が震え、感情が堰を切ったようにあふれ出す)
「あの空も……緑ひろがる平野も……」
「人の住む都もっ!!」
「だって……主上がいないの!!」
「こんなに……こんなに苦しいの!!」
「こんな世界……なくなってしまえばいいんだわ!!」
◇主上の魂
「……真々藻……」
◆真々藻の魂
「……あ……あなた……?」
「主上? 主上なの……!? 本当に……!?」
(はっとして目を見開き、震える指先を伸ばす)
「もうバカ!! 来るのが遅いのよ!!」
「わたし、ずっと……ずっとここで待っていたんだから!!」
「こんなに寂しかったのよ!?」
「わたしを待たせるなんて、もうっ……!」
(涙と笑顔がまじった顔で抱きつく)
◇主上の魂
「……ごめん。」
「キミの気配を感じたから、急いで来たんだ。」
(真々藻の頭をそっと撫でる)
「もう大丈夫。」
「これからは……ずっと一緒だよ。」
◆真々藻の魂
「……ほんとうに?」
「もうわたしを置いてどこかへ行ったり……しない?」
◇主上の魂
「しないよ。」
「キミの手は、もう放さない。」
◆真々藻の魂
「……主上……」
「わたし……ずっと、あなたに会いたかった……」
◇主上の魂
「……真々藻、ちょっと気になることがあるんだけど……」
◆真々藻の魂
「なあに?」
「やっと会えたばかりなのに、改まって。」
◇主上の魂
「うん、まあ……」
「真々藻、きみもしかして生命の雫を持ってたりした?」
◆真々藻の魂
「ええ、主上が病に臥せっているときに、」
「冒険者と一緒にとりに行ったわ」
◇主上の魂
「そっかー、じゃあそのせいかなぁ」
◆真々藻の魂
「どしたの?」
◇主上の魂
「うん……その……」
「きみの後ろに、淡く光るものがあるだろう?」
◆真々藻の魂
「……後ろ?」
(振り返る。そこには、白く小さな光の塊。鼓動のように、かすかに脈打つ)
◆真々藻の魂
「……これは……?」
「わたくしの……魂の欠片……?」
◇主上の魂
「たぶんね。」
「殺生石に封じられていた間、」
「きみが抱えていた“生命の雫”ときみの想いとが結ばれて――」
「新しい命の“芽”になったんだ。」
◆真々藻の魂
「……命……」
「それは……」
◇主上の魂
「うん。」
「きみの……私たちの吾子だ。」
◆真々藻の魂
「――――っ!」
(光が、ふわりと揺れる)
◆真々藻の魂
「わ、わたしの……」
「主上と、わたしの……吾子……?」
◇主上の魂
「そうだよ。」
「だからね……」
「この子には、名前が必要だと思うんだ。」
◆真々藻の魂
「名前……」
◇主上の魂
「うん。」
「……「おさき」。」
「どうかな。」
◆真々藻の魂
「……おさき……」
(光へ手を伸ばし、優しく包む)
「……ああ……」
「なんて、あたたかい……。」
◇主上の魂
「我が娘だ。」
「きみが命を賭して守った都と、」
「きみ自身の想いが結んだ……」
「確かな未来だよ。」
◆真々藻の魂
「……吾子……」
「愛しい……愛しい、吾子……。」
(ふっと、表情が翳る)
◆真々藻の魂
「……でも……」
「わたくしたちは……」
「もう、この世には……。」
◇主上の魂
「うん。」
「だからこそ、だ。」
(玄道の方を見る)
◇主上の魂
「そこの僧に、託そう。」
「この子を――」
「そして、あの杖も。」
◆真々藻の魂
「……「大蛇の杖」」
◇主上の魂
「あの杖はきっと、この子を守る力になる。」
「そしていつか……」
「彼女自身の意思で、道を選べるように。」
◆真々藻の魂
(深く頷き、玄道を見る)
「……御坊。」
「突然のことだけれど……」
「この子を……吾子を、どうか……。」
▲玄道
「…承った。」
◇主上の魂」
「頼む。」
「君たちが歩いたこの道の先に、」
「まだ“生”は続いている。」
(冒険者たちへ視線を向ける)
◇主上の魂
「……ありがとう。」
「君たちのおかげで、真々藻は救われた。」
「円環の果て、縁があればまた相まみえよう……」
◆真々藻の魂
「……ありがとう。」
「わたくし、もう……」
「独りじゃない。」
(主上の魂と手を取り合う)
◇主上の魂
「行こうか。」
◆真々藻の魂
「ええ。」
「今度こそ……」
「一緒に。」
【エピローグ】
◆真々藻の魂
「吾子は一緒に連れてこられなかったけど…」
「これでやっとあなたと二人っきりね!」
「あのハゲの春霞がいなくて清々するわ!!」
◇主上の魂
「あー、それなんだけど……」
「じつは冥途に行くときに春霞が付いてきちゃっててさ……」
◆真々藻の魂
「もう!何よあのハゲ!」
「天昇してからもついてくることないじゃないっ!!」
◆玄道
「救世の旅の途中とはいえ参ったな……」
「拙僧はまだ独身なのだが、子持ちになるとは……」
「まさかと思っておさきの魂を蘇生したら受肉するんだもんなぁ……」
「まあ、なってしまったものは仕方ないか」
「これからは子連れ愚僧とでも名乗るか」
ー おしまい ー
